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雑誌に紅花色見本が引っ付いてるぅ?~70年代なぞのキモノ本

2010年12月10日

 
 実はボク、こどものころから本を読むのが大スキで いつも本屋さんをうろちょろしてました。  

 おとなになっても古本屋さんを散策したり 書棚をながめて 古書を物色するのが
 
 いまだに趣味のひとつですねぇ。ヒマがあれば とりとめもなく 古本屋さんをひやかしてまわって

 るんですが、あるとき ふと一冊の雑誌が目にとまりました。

 『染織と生活』・・・1973年の古い季刊誌、染織家を目指す人の理論と実践

 ・・・かなり専門的な研究書ですね・・第二号・特集 紅花染と書いてます。

 




 ぱらぱらっとめくっていて えええ~っとおどろきました・・・

 なんと 雑誌なのに 3cm四方の色見本らしきものが 貼り付けてあるんですっ

 しかも鮮やかな紅色・・・これ・・紅花染め~っ!?・・・正絹生地に草木染めですかああ?

 




 八掛〈はっかけ〉などの色の見本帳などは実際に色見本がくっつけられていますが、こんな全国発売の

 雑誌で色見本・貼り付け・・・しかも科学染料ならぬ ガチガチの天然染料・紅花染めですよ~?!

 当時、出版社編集部で一冊、一冊、チョキチョキ、ペタペタ 貼り付けたんでしょうか?

 なんというか 凄い熱意ですっ・・・!    裏表紙も気合入ってます・・・!

 




 「べに一覧」という明治5年の古文書、紅花染めの当時の工程図ですね・・・・ 資料価値・絶大です・・・。

 紅花紬といえば ジブリの 『おもいで ぽろぽろ』ってアニメ映画がありましたよね?

 主人公の女の子が山形県の農家にたどり着いて そこで紅花を栽培するはなしでした。

 映画のなかで ちくちく痛い紅花を摘んで 紅花餅という紅色のつぶした団子みたいなものをつくります。 

 紅花餅は紅花の花弁を発酵させて 臼(うす)でついて絞って練りあげる紅花染めの原料なんです。

 ボクはキモノの世界に入りたてのころ 紅花餅を山形名産の和菓子と思い込んでました・・はっ恥ずかしい・・・

 ともかく この『染織と生活』のマニアックぶりは尋常ではありません。紅花の歴史、江戸時代の 

 生産高・流通・古文献・・・手法・工程・科学的考証などなど 空前絶後の決定版でしょう。

 



これは 『染織と生活』 創刊号です。古本屋さんでバックナンバーをみかけては いそいそと買い集めてます。

 









    『染織と生活』は いまやボクにとって 趣味と実益をかねた 呉服聖書《バイブル》です・・・! 

  

 

   

Posted by ふくひろ 若旦那 at 18:21Comments(2)めずらしキモノ本