春を告げる陽光 菫(すみれ) とコマドリ ~ 花愛でる腰原友禅の世界 ~

ふくひろ 若旦那

2017年03月07日 17:41

現在、草花を染めさせたら当代一だと信じております江戸友禅作家 腰原淳策 先生に図案から別注させていただいた「薄玉子地 菫(すみれ) にこまどり」がついに染め上がりました。

気品溢れる菫バイオレット。そして蘇比色(そひいろ)とも呼ばれるキャロットオレンジのこまどりがなんとも愛らしく、なおかつ菫の瑞々しさとの対比が素晴らしい。きっとこの見事な色合わせは最初から腰原先生の頭の片隅に浮かんでいたのだと思います。むら雲、蝋たたきのような紋塩瀬がなんとも上品で春の静謐さを醸し出しています。通常、菫は春の野草と一緒に描かれることが多く、このように単独で染面を飾ることはまずありません。決して華美ではない題材をよくぞここまで創りあげたと腰原先生のセンスと手技、そして花を愛でる心にただただ感服しております。
小さくとも凛々しき菫バイオレットと冬の窓辺に差し込む陽光のような眩しき春告げ鳥… またひとつ見事なふくひろ綺物が誕生しました。

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