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なぞの呪文? 「 オリ ・ ソメ ・ ソメ ・ オリ 」

2011年04月27日

                     【case1:  A子さんの場合】
   
 あるとき A子さんは来月のお食事会用のキモノをおばさまと一緒に選んでいました。おばさまはキモノに詳しいのです。

 とっても素敵な桜ピンクの無地紬に シルバーグレー地の華紋、ふくれ織りの九寸名古屋帯がありました。

                       こんな感じです・・・(P-^)↓

 


 

 カワイイ! A子さんはひとめで気に入りましたが おばさまから おもむろにイエローカードが差し出されました・・・。

 「 A子ちゃん、 むかしから 織りの着物には 染めの帯 ってよくいうわ・・・染め帯の方がいいんじゃない? 」

 「 ???・・・織りに・・・ 染め・・・? 」  A子さんはどうしていいか わからなくなりました。

  
                      【case2: B子さんの場合】

 
 B子さんは友だちと観劇にいきます。 箪笥の中から 空色ブルーの江戸小紋をうきうき 取り出しました。

 色無地代わりの準礼装着として金糸の袋帯といっしょに買ってもらったお気に入りなのです。  普段でも着れるように
 
 紋は入れてません。 気の合う友だち同士なので あっさり おしゃれな取り合わせがいいなァと思うB子さん。

 金の豪華な袋帯より 大島紬に合わせていた塩瀬の更紗風の染め名古屋帯を締めちゃおう! と思い立ちました。

                        こんな感じです・・・(P-^)↓

 




 しかし、横で見ていたお母さん、イエローカードです。「 いっしょに買った金の袋帯があったでしょ、アレにしなさい!」

 「 ええ~ なんか重たくならない~? 」  「 だって 染めの着物に 織りの帯 って いうでしょう ? 」

 「 ??? 染めに・・・織りィィ・・・? 」   B子さんも思考停止におちいってしまいました。


             「 織りの着物に 染めの帯、 染めの着物に 織りの帯 」

  
  帯合わせのとき よく耳にする この言葉・・・格言というか、 ことわざというか、 なぞの呪文のように発動して 
  
  ぼくのような若輩呉服屋のあたまを長い間、悩ませてきました。  <(ー_ー;)> 

  お客さまからもよく質問される このことば、 いったい どんな意味があるんでしょうか ???

  ぼくが独断で推察させてもらうなら、おそらく この言葉は もっと 広く おおまかな 着物と帯の合わせかた・・・、

  強いていうなら ごくごく 基本的な 着物と帯の 「 格 」  のことをいってるんだと思うのです・・・。

                 たとえば こう 言い換えてみてください。 


            ①『 染めの着物 』 = 訪問着や付け下げの礼装着 

            ②『 織りの帯 』  = 袋帯 礼装用

            ③『 織りの着物 』 = 紬 つむぎ  おしゃれの普段着 

            ④『 染めの帯 』  = 染め帯 おしゃれの普段用名古屋帯 

       
                 ほら、なんかとてもわかりやすくなったと思いません? 

  そうです、 キモノの「格」 に忠実に、 ごくごく基本的な着物と帯の取り合わせのことをいってるんですね。  
             
             ①+②、③+④ の合わせかたは もう一般的なんですけれど  

             ①+④、③+② の合わせかたは絶対ありえないですよね? 

         
                  あまり ムズカシク かんがえなくていいんです。

  A子さんのおばさまも B子さんのお母さんも 着物の「格」からみて正解、正統派の間違いのない帯合わせなのです。

  ただ 無地の紬に織り名古屋帯、 江戸小紋に染め帯、という カジュアルな組み合わせは 

  従来の着物の 「格」 のカテゴリーからはずれた  やや新しい傾向の合わせ方なんですね。 

  礼装着か普段着かの二者択一のなかに セミカジュアル・セミフォーマル の中庸の帯合わせが出てきたんです。

  「 オリ・ソメ・ソメ・オリ 」 の呪文があまり効きすぎると ちょいカジュアル派の立場が弱くなっちゃいますよね。

  新しい呪文  「 オリ・オリ 」「 ソメ・ソメ 」  もケースバイケースで  アリっ ! ・・・ だと思います。 

  これは ぼくの個人的見解なので みなさんはじめ 同業のキモノびとのひとたちにもご意見お聞きしたいです。

              是非是非 コメント お聞かせください。よろしくお願いします。 |(_ _)|

 

   

Posted by ふくひろ 若旦那 at 16:58Comments(4)呉服なぞとふしぎ

八掛は 十掛 ? 袖口布プラス2枚で おしょうゆ美人

2011年03月18日

 
  八掛(はっかけ) って知ってますよね? そうです。キモノのすそについてる色のついた裏地です。

                         こんなのです。 (P−^)↓

 




 上が ぼかし 下が 無地 です。ぼかしは 表のキモノの地色が薄いときにつかいます。もうひとつの裏地 胴裏 と

 腰のあたりで切り替えるとき 色の濃淡が表にうつらないようにするためです。
 
 表が濃い色の紬や小紋などには無地を使います。 濃い地色のキモノでもお好みでぼかしをつけるひともいます。

 八掛を合わすときは反物にかませて いろんな色を並べて選んでもらいます。

 八掛の色次第で そのキモノの雰囲気がガラリと変わります。  こんな感じです。↓(^−^)↓

 




 キモノを誂(あつら)えるとき 一番わくわくするのが この八掛を合わすときだというお客さま たくさんいらっしゃいます。

        望外の悦(よろこ)び・至上の愉(たの)しみ・・・だそうです。  ボクも同感です。

                       まさにキモノを誂える醍醐味ですね。


       あるとき 洗い張りの解いたキモノを整理してたら へんなコトに気づきました・・・。

            裁(た)った 八掛 が 十枚 あるっ・・・!?

            八掛 というからには 裏地のピースは8片 のはずです・・・。

            2片 多いじゃないですか!?  さっそく 現場検証 です!

 まず 前巾のすそ部分の八掛・・・   上前と下前で2枚   同じく    後ろ巾も2枚・・・

 ああっと 二尺以上のたて長い八掛 衽(おくみ)ですね。 褄下(つました)の裏地だから長いんです。これも2枚

 小さいピースが 2片 ありますねぇ・・・  どの部分なんでしょうか?   わかりましたっっ!

 これは 衿の両端 はしっこにくっついてる   いわゆる衿先の八掛でした・・・  こいつらも2枚

 ・・・!?  やっぱり 最後に2枚 残ってます・・・ このヒトたちは・・・ わっ 袖口布 でしたっ! 

 すると〜・・・ やっぱり 10枚っ ???    若輩呉服屋のボクは またも頭をかかえてしまいました・・・。                  

    真相はあっけない幕切れ・・・  

    実は むかしは 袖口布を 別布で つけてたそうなんです・・・。

    だから  当時は 八枚 で 八掛 !  数  合ってます・・・!

 袖口布を八掛生地からとるようになったとき 十掛にならずに「八掛」のまま 残っちゃったんですねぇ〜・・・。

 当時 速やかに改名してもらえれば 後年 若輩呉服屋のボクが恥をかかずにすんだものを〜・・・ P(^〜^;)

        それでも 袖口布に 裾の色をもってきたヒトは えらいですねえ。

 八掛の効かせ色が 効力を発揮するのは  すそではなく 袖口じゃないかと実は秘(ひそ)かに思ってたんです。 
 
 せっかくイイ色の八掛をつけてても さすがに ふだんは 助六のように裾からげて歩くわけにはいきませんよねぇ?


  表地と八掛の 色合わせの妙をみてもらうには やはり 袖口の八掛 しかないでしょう。 

     
     ご会食の際 卓上のおしょうゆ に手を伸ばしたとき たもとを押さえて 袖口から八掛がチラリ

     あるいは  髪飾りや櫛、 後ろ手で髪を直すとき   袖口から八掛がチラリ

      
     おしゃれな色の八掛っっ…と息をのむ瞬間は 実はこんな 何気ない所作だったりするんです。

     
     ぜひぜひ 八掛の色は 凝りに凝ってください。 コレぞっ!という色をつけてください。

     
  袖口の鮮やかな色合わせ・・・キラリ輝く おしょうゆ美人の誕生です・・・!  

Posted by ふくひろ 若旦那 at 21:52Comments(2)呉服なぞとふしぎ

絵本のなかの呉服店

2010年11月15日

 
 北九州市八幡東区の槻田(つきた)小学校の向かい側に 知るひとぞ知る アイスクリーム専門店

 「雪文(ゆきもん)」というおみせがあります。夜九時までやってるんですが ひっきりなしに

 お客さんがみえるので 知るひとぞ・・というより もう有名店ですね。

 住宅街のなかの ちいさなかわいい おみせなんですが 懐かしい玩具が置いてあったり

 並べている椅子が 小学校のイスだったり レトロな郷愁を誘う造りになっています。

 アイスクリームの種類も ピスタッチオ・酒かす・しょうが・きなこ・プリン・ココア・ミルク

 などなど 数え切れないほど豊富で どれも バツグンに美味しく 家族で食べにいくのが

 なにより 楽しみなんです。

 そんな雪文の店内に ぼくが見惚れてしまう 一冊の絵本があります。

 五十嵐 豊子 作『 おみせ 』という 絵本なんです。

 かさやさん、だがしやさん、ふとんやさん、くつやさん、せんべいやさん・・・

 昭和のころには まだまだ あちこちでみかけた 落ち着いた たたずまいの懐かしい商店が

 綺麗ないろで ていねいに 描かれているんです。
 
 


 

 そんなおみせやさんのたのしい絵のなかに 呉服屋さんものってるんです。

 看板は 『ロンドン屋呉服店』。なつかしい雰囲気の店構え・・まだ こんな呉服屋さんが

 日本のどこかに のこっているんでしょうか・・。

 そんなコトを想像しながら 雪文のアイスをたべるときが ボクの至福のときなんです。

 


    

Posted by ふくひろ 若旦那 at 07:00Comments(0)呉服なぞとふしぎ

付け下げと訪問着・・・どこがちがうの??

2010年11月11日

 あるお客さまに 突然 質問されました。「付け下げと訪問着 どこがちがうの?」

 毎日、こどものころから 店で何気なくみている付け下げと訪問着・・・

 不意打ちのカウンターパンチです。ええっと ドコがちがうんでしょうか?整理します。

 まず 形状・・・付け下げは丸巻き反物、訪問着は仮絵羽、つまり着物の形に仮に仕立ててますね。

 見た目にこれはすぐにわかります。一件落着・・?いや ちょっと待ってください。

 付け下げの着尺を仮絵羽にしているものもありますよ・・・?

 それに 仕立てあがってしまったら 果たして見分けがつくんでしょうか・・・?

 ここで あらたな乱入者 登場!『付け下げ訪問着』『付け下げ小紋』・・・ややこしいですねえ。

 やはり 柄付けで 分類するしかないみたいです。

 『付け下げ』とはそもそも 左胸に パラッ すそに パラッパラッ と柄を散らしたものでした。

 準礼装・色無地と同格か ちょっと格上ってとこですか、柄ゆきにもよりますけど・・・。

 それが だんだん グレードアップしてきて 上前のおくみの柄が合う、掛衿と胸の柄が合う・・

 といったふうに 訪問着に近づいてきました。これがいわゆる『付け下げ訪問着』です。

 いまは 訪問着風の礼装用の付け下げが大半なので 『付け下げ』と『付け下げ訪問着』は

 ほぼ 同義語と考えていいでしょう。

 では 本家本元・・訪問着 の登場です。訪問着をひとことでいうなら“豪華”ということです。

 訪問着は総柄で柄が合う。もしくは左胸と左袖・右うしろ肩と右うしろ袖の柄が合う。

 逆にいえば 付け下げは この二箇所の柄が 絶対に合いません。

 だから 訪問着か付け下げかを見分けるには 『右の肩』をみればいいんです。

 右うしろ肩から袖に わたって柄が合っているのが“完全なる訪問着”なんです。

 豪華主義という一点で 訪問着が やはり格が上ということになりますが 

 付け下げも少し 弁護したいですね。付け下げのよいところは 柄が少ないぶんだけ 訪問着より

 リーズナブルだというところです。真糊の本友禅や作家ものなど 訪問着だと高価なものでも

 別に右肩に 柄がなくてもいいや、ということなら 付け下げのほうが ずっと お求めやすい

 はずです。染めの重い付け下げは ありふれた訪問着をかるく圧倒しますから・・・。

 あっ・・『付け下げ小紋』の正体、まだ ナゾのままでしたね。それはまた次回・・・。

  

 

    

Posted by ふくひろ 若旦那 at 18:53Comments(0)呉服なぞとふしぎ

妖怪ぬらりひょん って 知ってます?

2010年10月08日

  妖怪 ぬらりひょん って 知ってます?
  
 妖怪といっても 姿かたちは 商人風の 和服の おじいさん・・・
 『ゲゲゲの鬼太郎』では妖怪の総大将として鬼太郎と闘ったりします。

  でも 実は ぬらりひょん って 呉服屋 に出没する妖怪だったんです!

  江戸時代 当時の呉服屋は当然ながら今以上に大変なにぎわいでした。反物を
  選ぶ買い物客はもちろんですがそれ以上に 茶のみ話に花を咲かす近所の
  奥さま方、店を待ち合わせ場所に人待ちをする旦那衆、とりとめのない相談事
  を持ち込む町人方など いろんなひとでごった返していました。
  呉服屋は町の重要な社交場のひとつだったんですね。

  夕暮れどきなど にぎわいは最高潮に達し 店の者も てんてこ舞い、 
  店の なかも もォ しっちゃか めっちゃか・・・
  そんな喧騒のなか ふらりと 見知らぬ老人がひとり現われ、ちょこんと
  店先に 座っている・・・

  店の者も気にはなっているのだが なにせ この人垣、近寄ることさえできない。

  そのうち 老人は 隣に運ばれてきた茶を勝手にすすり、悠然と
  煙管(きせる)などを 吹かしはじめる始末・・・

  客足がひけて、一息ついた店の者が 店内を見渡すと あの老人も忽然と姿を消し
  ている。あの ご老体は いったい だれだったんだ・・・?

  これが 妖怪ぬらりひょん なんです。
  
  別にこれといった悪戯はしないけど ヒトが集まる所が大スキな妖怪なんですね。

  いろんなヒトがわいわい集まる社交場、遊び場、
   
  そんな ぬらりひょん が出没するような 呉服屋に なりたいですねぇ。

   


   

Posted by ふくひろ 若旦那 at 19:36Comments(2)呉服なぞとふしぎ

鯨尺(くじらじゃく)のはなし

2010年10月04日

呉服屋さんで「ゆき一尺七寸二分っ!」なんて話してるのは大工さんが使う
曲尺(かねじゃく)ではなく、鯨尺(くじらじゃく)なんです。

鯨尺で一尺は38センチです。センチやメートルを鯨尺に直すときは38で割ります。
電卓でも割り切れないので大体の近似値をとります。
センチで寸法をとるところもありますがやっぱり尺の方が昔ながらの雰囲気がありますよね。

修業時代、京都の寺町京極か新京極通りの真ん中に『はかり屋さん』が一軒ありました。

体重計や秤にものさし・・・ありとあらゆる『はかる道具』が売ってる店なんですね。
ぼくらの商売道具の鯨の巻き尺はその古ぼけた店にしか売ってなかったんです。

店のおじいさんに頼むと奥からほこりだらけの紙の箱を持ってきてくれて、
開けると中に十数個だけ巻き尺が入っていました。

実家に戻ってしばらくして ふっと あのはかり屋を思い出しました。
それで何年かぶりに立ち寄ってみると、なんと『はかり屋さん』がゲームセンターになってたんです!
焦って、その後しばらく大捜索してたんですが、なんとか取り扱っているお店をみつけて
ほっと胸を撫でおろしました。

それでも数は少ないのでみつけたらすぐに買うようにしています。
鯨の巻き尺はホント絶滅危惧種ですよ・・・   

Posted by ふくひろ 若旦那 at 16:00Comments(0)呉服なぞとふしぎ

茶断ちの荒行?

2010年10月02日

  前夜より たべものは おろか 一滴の お茶さえ口にせず 一心不乱に 彫り上げる・・・

 
 これはヒマラヤの修行僧のはなしでも、苛酷なダイエットメニューでもありません・・・
 実は江戸小紋の型紙を彫る伊勢白子の職人さんのはなしなんです。

 ご存知のように江戸小紋の柄は極小精密ミクロの世界・・・全身全霊をかけて一気呵成に彫り上げないと
 コンマミリ単位の狂いが生じてしまうんだそうです。

 尿意をもよおしてひとたび席でも立とうものなら
 集中力が途切れてその型紙はまた最初から彫りなおさなければならない・・・凄い職人魂です・・・

 とくに縞ものはことのほか繊細・・・「大名筋」「万筋」「毛万筋」「二ツ割り」・・だんだんと細くなります。
 もっとも細い二ツ割りは髪の毛を二ツに割ったくらいの極細・・・一寸(3.8センチ)の間に
 三十一本の縞が入ってます。

 みていると眼がクラクラしてきます。人間技を超えてまさに神業ですね。
 それにしても江戸小紋の極縞は粋だとかいなせだとかの枠を突き抜けて本当に美しい。

 遠目でながめていると白黒の二色しか使ってないはずなのに複雑な薄墨色に刻々と変化するんです。
 細かく織られた織物のように裁ち目や動きの角度でさまざまな質感や表情を醸しだす・・・ 
 染めや織りを超えた不思議な布ですね。

 2003年に縞ものの型紙に欠かせない糸入れ職人であり人間国宝の城ノ口みゑさんが亡くなられました。
 消耗品である型紙が老朽して使えなくなるとき 極縞が静かに姿を消すときなのかもしれません。  

Posted by ふくひろ 若旦那 at 09:35Comments(0)呉服なぞとふしぎ

お召しのはなし

2010年10月01日

記憶が定かでないんですが 日曜 夕方六時半からの「サザエさん」で
おかあさんのフネさんがデパートに『お召し』を買いにいく話がありました。

平成も真っ只中、いったい何人のこどもが『お召し』という言葉
を理解したでしょうか?

『お召し』って何? とよく聞かれるんですが 「紬とちりめんのあいのこ」
と答えたりします。もっと堅くいえば「先練り先染めの二越縮緬」といいます。

紬のように糸の段階で精錬、染色し、右撚り左撚りの糸を二本ずつ引き揃えて
織るからです。紬のようなしゃり感と縮緬のふわっとした柔軟さを合わせ持って
いて着心地は最高です。

たぶん、サザエさん連載時の昭和初頭はお召し全盛で百貨店の呉服売場にもたくさん
のお召しが並んでいたのでしょう。

お召しの縞や縫い取り柄はおしゃれに着ますが無地は礼装着です。

ぼくもお召しの羽織と長着をもっていて、縫い一ツ紋・袴つきで友人の結婚式に出席
したりしています。  

Posted by ふくひろ 若旦那 at 09:33Comments(0)呉服なぞとふしぎ

きものがひとをよぶ

2010年09月30日

長いこと、呉服屋をやっているとこんなに良い柄なのに、誰もが 素敵っ!と絶賛するのに

なかなか 売れないきものってあります。でもある日突然運命のめぐりあわせのように

電撃的な出会いで買い手が現れるときがあります。あるいはこんな個性的で変わった柄、

売れないだろうと思ってると  なんと、その柄にピッタリの方がさっそうと登場して

至極当然のごとく そのきもののオーナーになることも・・・ホントに不思議ですね・・・

きものがひとを待っている」  「きものがひとをよんでいる」 としかいいようが

ない・・・きものってそんな魔力があると思います。

ぼくら呉服屋は単に商売をしているのではなく ひとときものの「」のお手伝いを

しているんじゃないか・・・と妙に厳粛な気持ちになったりします。
  

Posted by ふくひろ 若旦那 at 14:22Comments(0)呉服なぞとふしぎ